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会津若松営業所
2018-06-28

「吹き抜け」は寒いの? 古民家再生リフォーム業者が考えた吹き抜けでの寒さの改善方法

まちづくり再生課の高宮です。
古民家や町屋、歴史のある建物の再生をおこなっております。

今年もまた「 全国リフォームコンテスト 」の季節がやってきました。
現在、出展するために鋭意執筆中です。

昨年のコンテストは、お陰様で全国でもトップ五作品の1つに選んで頂けました。
その時は東京から審査員の先生を来て現地で審査をしたり、受賞後も業界紙から取材を受けたりと、あまりできない経験をさせて頂きました。

今回はその作品の中で取り入れた、「 寒くない吹き抜け 」 のお話しです。

目次

  1. 低くて暗くて寒い居間。本当に吹き抜けがベストな答えなのかな?
  2. 吹き抜けにしないで、吹き抜け以上の効果をつくる
  3. 新しい試みがりコンテストで特別賞を授賞

1.低くて暗くて寒い居間。本当に吹き抜けがベストな答えなのかな?

この事例は喜多方山都町で築60年を超えるお家です。
(標高の関係でとても雪が多く、比較的寒い地域です)

ご相談を頂いた内容は…。

「キッチンと居間をなおしたいのだが、他のお部屋で、囲われているので光が入らずに暗くて寒いんだ。おまけに天井の高さが2mちょっとしかないので、ものすごい圧迫感なんだ」

「2階の床を撤去して、吹き抜けにすれば、2階の窓から明かりを取れるし、天井の低さの問題も解消できるのでは? 」という内容でした。

今回、工事を希望されている部分がLDKとお風呂のみという内容です。
(図のオレンジに部分だけが工事予定区画です)

お家全体を断熱工事をした上だと問題ないのですが、それをせずに吹き抜けを作ると、熱ロス(外に暖房の熱が逃げる現象)が発生する上、リビングの気積(お部屋の空気の体積)が大きくなって暖房効率が著しく悪くなります。

今回のプランは平面的にはあまり間取りを変えず、そのかわり立体的には大きく変えるご提案をいたしました。

2.吹き抜けにしないで、吹き抜け以上の効果をつくる

上の写真は息子さんが高校までつかっていた2階部分です。
2階も天井が低く、隙間風が吹き抜ける状態でした。おまけに今は誰も使っていません。
そこで考えたのがこの空間に「光の透過性」と「断熱性」を兼ね備えた天井裏をつくることです。

2階を天井裏に造り変えた写真です。
壁や屋根には断熱材を貼り付け、その上から気密を上げるためダンシーツと呼ばれるアルミ地の気密シートを張っています。
通常ですと、この上から下地になる板を張ってクロスで仕上げますが、せっかくキラキラで光を反射する素材なので、このまま使いました。
このことで天井裏に入った太陽の光が乱反射して1階に均等な光を届けることができる仕組みを作っています。

1階天井の高さを3m程度に抑え、天井裏を断熱性能を高めることで、冷暖房効果を上げながら、2階の窓からの光は1階のリビングまで降り注ぐという構造になっています。

天井の高さの問題を解消しつつ、冷暖房効率を上げながら、光が降り注ぐリビングへとリフォームすることができました。
お客様も「昼までも電気が必要なくなったのは嬉しいが、何より、全くすきま風を感じなくなった。冬は暖かくて、夏は涼しいのがとても嬉しい」と喜んでいただけました。

3.新しい試みがりコンテストで特別賞を授賞

昨年の、「第34回 住まいのリフォームコンクール」にて特別賞等を受賞しました。
(詳しくは「新着情報をご覧下さい」→https://www.hometopia.jp/information/20171203/ )

このコンテストはあまり一般的ではありませんが、リフォーム業者の中では最も権威がある賞の1つとして有名です。
なぜなら社会へ与える影響力や普及性、性能向上や環境への取り組み、新技術への挑戦やお客様が抱える問題解決の手法、新しい価値の創造などと言った、デザイン性だけでなく多角的、かつ総合的な評価で審査されるからです。
そんな中でのトップ五賞の1つに選ばれたことはとても大きな励みになりました。

今後はこの技術をまだまだ省エネ技術を重要視していない地域にも普及させながら、東北の古民家だけでなく、町屋の再生と省エネ化にも取り組んでいきたいです。

ちなみに、この「透過性空気断熱層(光天井)」ですが、仙台支店にてただいま築20年位のお家にも応用して工事させていただきました。
もしほかにもご関心をお持ち頂けた方はお気軽にお問い合わせ下さいませ。

紹介したリフォーム事例の詳しい内容はこちらから→太陽と月明かりの下での憩いの20年 〜天井裏に込めた思い〜


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