外壁のひび割れが起きる原因は5種類|補修方法・費用、放置の影響、保証はあるかなど解説
外壁のひび割れを発見して、「なぜひび割れが起きたのか」「放置しておいても大丈夫か」などの疑問を感じている方が多いと思います。
外壁のひび割れが起きる原因は、ひび割れの状態によって様々な原因が考えられます。
ひび割れをそのまま放置しておくことで、雨漏りや建物の強度低下につながることもあるため、補修の検討をしましょう。
そこで今回は、71,518件以上のリフォーム実績を持つ『土屋ホームトピア』が、外壁のひび割れが起きる原因や補修方法・費用、放置の影響、保証はあるかなどを解説します。
実際に、外壁のひび割れをリフォームで補修した事例なども紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!
Contents
外壁のひび割れが起きる原因は5種類
「外壁のひび割れ」というと怖い印象がありますが、ひび割れには種類があり、状態によって異なる原因が考えられます。
原因によって「補修方法」「補修の必要性」などが異なりますので、まずは外壁のひび割れが起きる原因を確認しましょう。
乾燥や経年劣化
「ヘアクラック」と呼ばれる髪の毛のような細く、短いひび割れは、経年による塗膜の劣化が原因の1つです。
また、コンクリートなどの外壁材は経年による水分蒸発でひび割れが生じることもあり、「乾燥クラック」と呼ばれます。
そして、乾燥クラックはコンクリートの特性上、新築住宅にも起こりえる現象で、住宅のひび割れのほとんどが乾燥収縮によるものであると言われています。
コンクリートの中性化
アルカリ性のコンクリートは、雨や紫外線にさらされることにより、内部のカルシウム等が二酸化炭素と反応し、徐々にアルカリ性を失います。
このような現象を「コンクリートの中性化」と呼びますが、中性化が進行すると内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートのひび割れや剥落(はくらく)を起こします。
施工不良
新築時などコンクリートを打設する際に、下記のような施工上の要因によって、ひび割れが生じることもあります。
施工不良の要因 | 概要 |
---|---|
ジャンカ | コンクリート打設時の締固め不足・材料分離によって砂利が基礎コンクリートの一部に集まることで隙間が生じる |
コールドジョイント | コンクリートを打ち重ねる際に適正な時間の間隔を過ぎて打設することで、両者が一体化せず、打ち重ねた部分に不連続な面が生じる |
また、塗装面のひび割れに関しては、下記のような外壁塗装時の施工不良も要因となります。
- 施工時の塗装の乾燥不足
- 不適切な塗料を使用した
- 下地処理が適切でなかった
地震
コンクリートの基礎は横からの力に弱いという性質があり、地震による揺れで基礎が横に引っ張られると、ひび割れが生じることがあります。
地震によるひび割れは比較的大きい傾向があり、0.4mm以上のコンクリートのひび割れがある場合には、地震によるひび割れが考えられます。
不同沈下
地盤が均等に沈下せず建物が傾斜し、建物に無理な力が生じることで、基礎にひび割れが生じることがあります。
ひび割れの原因としての可能性は低いですが、基礎などにひび割れがある場合には、一度専門に調査を依頼しましょう。
このように、外壁のひび割れの原因は数多くあり、場合によっては放置すると深刻な問題になることもあります。
しかし、ひび割れの原因や状態はプロでないと判断できない部分が多いので、外壁修繕の施工実績が豊富な施工会社に相談することをおすすめします。
外壁のひび割れに関するお悩みは、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
外壁のひび割れが起きた原因・外壁の状態別の補修方法・補修費用の目安
外壁のひび割れの補修は、クラックの幅によって適切な工法が異なります。
そして、工法によって費用相場も変わることに注意しましょう。
ここでは、30mの構造クラックを補修する場合に適切な工法や費用の目安を紹介します。
※紹介する費用は目安で、ひび割れの状態や補修内容によって費用が変わります。詳しい費用については、ひび割れ補修を依頼する施工業者にお問い合わせください。
シール工法|費用1万5千円~
シール工法は、クラックの幅が0.3mm未満の場合に適しています。
基本的には、シーリング材でひび割れを埋めるだけの作業なので最も手がかからない補修方法です。
Uカットシール工法|費用6万円~
クラックの幅が1.0mm以上なら、Uカットシール工法がおすすめです。
クラックの周りにU字型の溝をつけることでシーリングの接着面を大きくし、外壁への密着を高めます。
低圧注入工法|費用12万円~
専用の器具を使って、ひび割れ部にエポキシ樹脂等の補修材を注入する工法です。
15mm以上の大きなひび割れの補修に適しています。
ただし、上述した費用はあくまで概算であり、住宅の立地状況や足場の必要性などにより金額は変わります。
外壁のひび割れをリフォームで補修した事例
前章では、外壁のひび割れを部分補修する前提で補修方法等を解説しましたが、経年劣化による外壁のひび割れは建物全体をリフォームした方が全体的に費用を抑えられます。
経年劣化した外壁を、全面的にリフォームした事例を紹介します。
こちらは、凍害を受けた外壁を樹脂サイディングでリフォームした事例です。
10年に1度メンテナンスが必要だった外壁の外装材に凍害に強い樹脂サイディングを採用し、メンテナンスフリーで明るく洋風な外壁に仕上がりました。
〈関連ページ〉エコな外まわり改築
土屋ホームトピアには、外壁のリフォーム事例がまだたくさんあります!ぜひご覧ください。
〈施工事例〉
下記の記事では、一軒家のリフォーム費用や部位別の費用相場などを詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
〈関連ページ〉一軒家のリフォーム費用100万円・200万円・300万円の事例|部位別の費用相場、補助金も紹介
こちらの動画でも外壁リフォームについて、おすすめの外壁・コスト削減方法などを紹介しています。参考にしていただければ幸いです。
外壁のひび割れを放置する影響|すぐに補修するほうがいいのか
外壁のひび割れは、「すぐに補修した方が良いケース」「経過観察しても良いケース」があります。
ここでは、外壁のひび割れを放置する影響や防止する方法などを紹介します。
外壁のひび割れを放置する影響
外壁のひび割れを発見した時に、「補修すべきかこのまま放置すべか」という点については悩みどこです。
まず、外壁のひび割れをすぐに補修すべきかどうかの基準はひび割れの幅で判断でき、一般的には下記の表のように、「ひび割れの幅が0.3mm以上かどうか」という点がポイントとなります。
ひび割れの幅 | 対応 |
---|---|
0.3mm以下 | 経過観察 |
0.3mm~1mm | 業者に相談・点検 |
1mm~3mm | 点検・速やかに補修 |
3mm以上 | 急いで補修 |
ひび割れの幅が1mm以上になると、雨水が建物内部に侵入し雨漏りや建物の強度低下などのリスクが高まります。
そして、雨水がコンクリート内部の鉄筋まで染み込むと鉄が錆びることで鉄筋爆裂が起こり、部分的にコンクリートが剥落するおそれもあることに注意しましょう。
このように、外壁のひび割れを放置すると、場合によっては建物の構造自体にも影響を及ぼすことになるので、早めの点検や専門業者への相談が必要です。
外壁のひび割れに関するお悩みは、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
外壁のひび割れを防止する方法
外壁のひび割れを防止するには、大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は、新築時やリフォームの際にひび割れしにくい材料を使うことです。
例えば、弾性塗料など伸縮性の高い塗料を使うことで外壁のひび割れを防止できます。
2つ目は、定期的に外壁をチェックし、外壁のひび割れを早期に見つけて小さなひび割れの段階で補修を行うという方法です。
このように、定期的な点検を行うことにより、外壁の苔など住宅の外壁に好ましくないような状況も早期に察知し対処できるので、結果的に外壁のひび割れのリスクを軽減できます。
苔から外壁を守る予防方法については、下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
〈関連ページ〉外壁に苔が生える理由・苔落としの方法|苔から外壁を守る予防方法、外壁リフォーム補助金も解説
外壁のひび割れを施工保証で補修するのは難しい|原因によっては火災保険の補償で補修できる可能性あり
施工保証には「メーカー保証」「施工業者独自の保証」がありますが、外壁のひび割れに対しては施工保証が適応されないケースが多くあります。
ここでは、外壁のひび割れを施工保証で補修するのは難しい理由や、火災保険の補償で補修できるケースなどについて紹介します。
外壁のひび割れを施工保証で補修するのは難しい理由
外壁のひび割れが施工保証の対象外とされる理由は、ひび割れが施工不良によるものなのか、自然災害で生じたものなのかなど原因がよくわからないことがほとんどだからです。
しかしながら、ひび割れの大きさや場所によっては当然施工業者にも責任が生じます。
下記の国土交通省が公表している「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」によれば、基礎などに幅0.5mm以上のひび割れがあれば、構造耐力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性が高いとしています。
複数の仕上材(直下の部材が乾式であるものに限る。)にまたがったひび割れ)仕上材と乾式の下地材にまたがったひび割れ)仕上材と構造材にまたがった幅0.5mm以上のひび割れ)さび汁を伴うひび割れ(構造耐力上主要な部分でない壁、柱又ははりに発生したものを除く。)
このように、施工会社に契約不適合責任や不法行為責任を追及できる場合もありますので、まずは施工会社と話し合いましょう。
外壁のひび割れを火災保険の補償で補修できるケース
外壁のひび割れに火災保険が適用されるのは、自然災害により外壁にひび割れが生じた場合です。
- 台風や強風により何かが外壁に当たって外壁が損傷した
- 不慮の事故で外壁が傷ついた
- 雹(ひょう)被害で外壁がひび割れした
経年劣化によるものや施工不良による場合には適用されませんので注意しましょう。
まとめ
外壁のひび割れには様々な原因があり、小さいものでしたら経過観察も可能ですが、放置することで場合によっては、雨漏りや建物の強度が低下することもあります。
早い段階で専門家に相談・点検を実施し、状況により適切な補修をすることで安心して暮らすことができます。
外壁のひび割れに関するお悩みは、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。