中古マンション買うなら築何年|寿命・耐震性・物件価格・リノベ費用を徹底解説
中古マンションの購入を検討している方の中には「買うなら築何年がいい?」と疑問に思う方は多くいらっしゃいます。
マンションの築年数によって工事すべき箇所が変わるため、築年数ごとの必要なリフォーム工事をあらかじめ把握しておくことが重要です。
今回は、全国で 74,404 件以上のリフォーム実績がある土屋ホームトピアが、中古マンションを買うなら築何年の物件を選べばいいか解説します。
このコラムのポイント |
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この記事を読むと、ご自身の予算やライフプランに合った中古マンションを選ぶためのヒントを得られるので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
中古住宅市場におけるマンションの平均築年数
中古住宅市場におけるマンションの平均築年数は28.7年で、過去の推移は以下のとおりです。
年度 | 平均築年数 |
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2013 | 17.1年 |
2018 | 23.7年 |
2023 | 28.7年 |
参考:住宅金融支援機構|フラット35利用者調査「2023年度 調査結果」
上記の10年間の推移をチェックしてみると、5年ごとに平均築年数が5〜6年増加しているのが分かります。
新築マンションの高騰や新設棟数の減少にともない、中古マンション市場は拡大傾向にあり、売り出される築年数は古くなっているのが特徴です。
築年数と物件価格の関係性
首都圏における中古マンションの築年帯別単価は、以下のとおりです。
築年帯 | 単価/㎡ |
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~築5年 | 112.55万円 |
築6~10年 | 100.54万円 |
築11~15年 | 86.99万円 |
築16~20年 | 78.15万円 |
築21~25年 | 69.23万円 |
築26~30年 | 51.48万円 |
築31年~ | 41.60万円 |
参考:公益財団法人東日本不動産流通機構>トップページ>レインズデータライブラリー>マーケットデータ>2023>年報マーケットウォッチ「2. 物件属性 価格帯 表15中古マンション」
2023年のデータでは、築26年以上経過している中古マンションは、~築5年と比較すると半分以下の単価です。
年度によっても中古マンションの価格は異なりますが、築年数の経過とともに購入してからの価格下落スピードは緩やかになり、築25年程度で下げ止まるのが一般的です。
基本的には古いマンションほど価格は安くなるものの、時間の経過に比例してリフォーム費用がかさむ傾向にあるため、購入費用のみで決めるのは避けましょう。
中古マンションのリフォームをお考えの方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
不動産とリフォームに精通したスタッフが、ライフプランに適した資金計画をご提案いたします。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
【築年数別】中古マンションの特徴と必要なリフォーム工事
築年数別に中古マンションの劣化状況と、必要なリフォームを紹介します。
なお、分譲マンションであっても、共用部分に該当する窓やバルコニーなどはリフォームできない可能性があるので、事前に管理規約をチェックしましょう。
築5年
築5年の中古マンションであれば、新築とほぼ同じ状態の可能性があり、リフォーム工事が不要なケースもあります。
物件によっては、クロスや床に傷がついている場合もあるので、気になるのであればリフォームが必要です。
また、取り替えする程度ではないものの、水回りにやや使用感があるため、内覧の際に状態をチェックしてください。
築10・15年
築10・15年の中古マンションは、比較的良好な状態で売り出されている傾向にありますが、以下の箇所に劣化が見られる場合があります。
劣化箇所 |
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上記の劣化箇所を踏まえて、築10・15年の中古マンションに必要なリフォーム工事は、以下のとおりです。
必要なリフォーム工事 |
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築10・15年の中古マンションでは、水回りの設備が引き続き利用できる可能性もあるため、設備の状態を細かくチェックしましょう。
ただし、内覧の際には問題ないと思っても、生活が始まってから不具合を感じるケースもあるので、リフォーム会社に相談しておくと安心です。
築20・25年
築20・25年の中古マンションは、購入しやすい価格帯の物件が多いものの、以下の箇所に劣化が確認できる場合があります。
劣化箇所 |
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上記の劣化箇所を考慮して、築20・25年の中古マンションに必要なリフォーム工事は、以下のとおりです。
必要なリフォーム工事 |
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築20・25年のマンションのほうが、築10・15年の物件よりもクロスや床の劣化が激しくなっているので、全面的な交換を前提にしてください。
また、場合によっては、配管が傷んでいる可能性もあるため、リフォーム会社に確認してもらいましょう。
築30年
築30年の中古マンションは目に見える部分に加えて、表面からは見えない隠蔽部も劣化している場合があり、劣化を想定できる箇所は以下の通りです。
劣化箇所 |
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上記の劣化箇所を踏まえて、築30年の中古マンションには、以下のようなリフォーム工事が必要となります。
必要なリフォーム工事 |
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築30年の中古マンションの場合は、配管の更新や省エネ性アップの工事を実施する必要があり、施工範囲が広がるケースがあるため注意しましょう。
加えて、間取りが現在のライフスタイルに合わなければ、壁を撤去するなど間取りの変更が必須になります。
築30年マンションの選び方については、こちらの記事で解説しています。
〈関連ページ〉築30年マンションの後悔しない選び方|建て替え・寿命まで何年住めるか、住み心地など買うべきかの判断
築40年
築40年の中古マンションは、築30年の劣化箇所に加えて、マンション自体が旧耐震基準で建てられている場合があり、あらかじめ不動産会社に耐震性など建物の状態を確認することが重要です。
また、築40年の中古マンションは劣化が進んでいるため、躯体のみの状態にしてから工事する「スケルトンリフォーム」を選択する方も珍しくありません。
築40年近くのマンションリフォーム事例は、こちらの記事でご紹介しています。
〈関連ページ〉マンションリフォームは200万でどこまでできるか|築40年近く、団地などの事例紹介
中古マンションのリフォームやリノベーションを検討中の方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
お客様専属チームを組み、物件探しから施工・アフターサービスまでワンストップで対応いたします。
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マンションの耐用年数と寿命|古いマンションには何年住めるか
鉄骨(鉄筋)コンクリート造の建物の法定耐用年数は47年とされていますが、耐用年数が寿命になるとは限りません。
参考:国税庁|No.2100減価償却のあらまし「主な減価償却資産の耐用年数表」
例えば、国土交通省によると、構造体としての鉄筋コンクリートの耐用年数を120年、処置次第では150年、RC造(鉄筋コンクリート造)の住宅における平均寿命を68年としています。
参考:国土交通省|期待耐用年数の導出及び内外装設備の更新による価値向上について
マンションの状態によっても寿命は異なるので、物件購入前に修繕履歴や長期修繕計画を確認しましょう。
古い中古マンションを購入する際の注意点
古い中古マンションを購入する際の注意点は、以下のとおりです。
- 築40年以上は旧耐震基準の可能性があるので、耐震改修が実施されているか確認する
- 古い物件ほど修繕積立金が高額になる傾向があるため、あらかじめ費用をチェックする
- 古いマンションは管理費・修繕積立金の未納率が高い物件も多いので、回収状況を調べる
- これまでの大規模修繕履歴から、最低でも15年に一度の間隔で改修が実施されているか確かめる
- 古いマンションは住宅ローン審査が通りにくいため、それを想定して資金計画を立てる
- 入居時期や建築時期などの条件によっては、住宅ローン控除が適用されないので、事前に条件を確認する
- 将来的に相場以上の価格で売却するのは難しいため、売却益を過度に期待しない
なお、修繕積立金の1ヶ月あたりの平均は1万3,054円(駐車場使用料などからの充当額を除ぞく)で、マンション全体の戸数や階層によっても異なりますが、1万以上が相場となります。
参考:国土交通省|マンションに関する統計・データ等「令和5年度マンション総合調査結果〔概要編〕」
中古マンションの選び方については、こちらの記事で解説しています。
〈関連ページ〉中古マンションのリノベーションで後悔しない方法|物件選びから入居後まで後悔の原因・対策を解説
リフォームの資金調達については、こちらの動画でご紹介しています。
【ケース別】おすすめの築年数
ケース別のおすすめの築年数は、以下のとおりです。
- リフォームせず、すぐに住み始めたい方は、新築に近い「〜築5年」のマンション
- リフォームを小規模で済ませたい方は、比較的状態が良好な「築10〜20年」のマンション
- 購入費用を抑えたい方は、リーズナブルな価格帯で買える「築25年以上」のマンション
- 好立地な物件を希望する方は、利便性に優れたエリアでも購入しやすい価格帯の「築30年以上」のマンション
- リノベーションを楽しみたい方は、物件の購入費用を抑えることで工事費用を捻出しやすい「築30年以上」のマンション
上記のように、ご自身が中古マンションを購入する目的や予算を明確化してから築年数を選ぶと、ミスマッチを回避しやすくなります。
また、スムーズに物件選びを進めるためにも、ご家族でどのようなマンションに住みたいかあらかじめ合意形成しましょう。
中古マンションの購入を検討している方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
リノベーションに適した物件を厳選し、物件探しの段階からお客様をサポートいたします。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
まとめ
中古マンションを購入する際には、築年数ごとの劣化箇所や求められるリフォーム工事を把握しておく必要があります。
築年数の古いマンションは購入費用を抑えられるものの、工事範囲が広く費用がかさむ可能性があるため、事前にリフォーム会社に相談しましょう。
今回紹介した内容を、中古マンションを購入する際の参考にしていただけると幸いです。