
ご高齢のご家族・障害をお持ちのご家族のために、トイレリフォームを検討している方へ。
「古くなったトイレを節水トイレに交換したい」「汲み取りを使い続けるのは大変なので、水洗にしたい」などご希望はさまざまかと思いますが、数十万円〜の費用が必要な点がネックですよね。
国・自治体が実施している補助金・助成金制度があるため、フル活用して費用負担を軽減しましょう!
今回は、各種補助金の申請サポート・リフォームをあわせてご依頼いただけるリフォーム会社「土屋ホームトピア」が、高齢者、障害者の方向けのトイレリフォーム補助金・助成金について、以下の項目をわかりやすく解説します。
このコラムのポイント |
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高齢者・障害者の方にとって使い勝手の良いトイレを実現すると同時に、将来のトイレでの事故を防ぐために、ぜひ最後までご覧ください!
目次
補助金・助成金を活用できる高齢者、障害者の方向けトイレリフォームの内容・費用

補助金・助成金を活用できる高齢者・障害者の方向けトイレリフォームの主な内容は、以下5種類です。
- 節水トイレに交換
- 汲み取りを水洗へ
- バリアフリー化
- 和式から洋式へ
- トイレの断熱
補助金・助成金の活用を前提としてトイレリフォームのプランを組み立てるために、まずはリフォーム内容を確認しましょう。
リフォーム内容ごとに、費用も紹介します。
※紹介する費用は目安で、トイレ本体の価格、トイレ本体交換以外の工事内容、下水配管の位置などによって変動します。
節水トイレに交換

国の「家庭のエネルギー消費を抑える」という政策実現に役立つ住宅設備のため、節水トイレ導入は補助金・助成金の対象となっています。
節水型トイレに交換するリフォーム費用は、「本体価格+トイレ交換工事=10〜40万円前後」が目安です。
汲み取りを水洗へ
汲み取りトイレ使用は川・海などの水質汚染などにつながることから、国は汚水処理施設での汚水処理を推進しています。

〈参考〉農林水産省「令和3年度末の汚水処理人口普及状況について」
汲み取りを水洗化するリフォーム費用の目安は、以下のとおりです。
- 浄化槽設置の必要なし(敷地の近くに自治体の下水配管がある):30〜60万円
- 浄化槽設置が必要:100〜200万円
バリアフリー化
「バリアフリー=生活の中にある物理的・心理的障害を取り除く」という取り組みで、住宅に取り入れると、高齢者の方、障害者の方以外の方にも役立ちます。

トイレをバリアフリー化するリフォームの主な内容は、以下のとおりです。
トイレのバリアフリーリフォーム |
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トイレをバリアフリー化するリフォーム費用は幅広く、「数万円の小工事(例:手すり設置2万円ほど)」から「トイレへの通路を含むトイレ全体のリフォームを実施する100万円前後の工事」まで、さまざまです。
和式から洋式へ

費用は「本体価格+トイレ交換工事+内装改修=50万円前後」が目安です。
トイレの断熱
トイレの寒さ・湿気にお悩みの場合は、上記で紹介してきたリフォーム内容に加えて、断熱性が向上するリフォーム工事も実施したいですよね。

※ただし断熱性向上に関しては、住宅全体の断熱性向上の一部として取り扱われるのが一般的で、トイレのみの断熱性向上は補助金・助成金の対象とはならない可能性が高い点に、注意が必要です。
こちらの動画で、「トイレの種類」「住宅に合わせたトイレの選び方」などを確認できます。
補助金・助成金を活用できる高齢者・障害者の方向けのトイレリフォームの内容・費用を紹介してきました。
次に、上記のトイレリフォームを実施する際に活用できる補助金・助成金の名称や申請内容をわかりやすく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
高齢者のご家族、障害者をお持ちのご家族のためにトイレリフォームを検討中の方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
ご予算、既存住宅の状況などに応じて、長期的に安心して使用できるトイレのリフォームプランを提案いたします。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
【国】高齢者・障害者の方向けのトイレリフォーム補助金・助成金|申請内容


はじめに、国が実施している高齢者・障害者の方向けのトイレリフォーム補助金・助成金を紹介します。
介護保険法にもとづく住宅改修費の支給
「介護保険法にもとづく住宅改修費の支給」は厚生労働省が実施している給付金で、申請窓口は自治体です。

申請内容は、以下のとおりです。
※2024年時点の申請内容を要約して紹介します。以下に紹介する以外にも、細かな申請条件があります。
介護保険法にもとづく住宅改修費の支給 | |
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給付額 | 上限18万円/人※ |
申請条件 | ・ひとりにつき、生涯20万円まで ・要介護度が3段階上昇、転居の場合、再度申請可能 |
申請方法 | ケアマネージャーにリフォームを相談 ↓ 工事前に、市町村にリフォームの見積書などの必要書類を提出 ↓ 市町村が内容確認 ↓ リフォーム工事実施、施工業者に支払い ↓ 市町村にリフォーム終了を申請 ↓ |
〈参考〉厚生労働省>トップページ右上の検索窓に「介護保険における住宅改修」と入力して検索
※この制度を簡単にいうと「介護に関するリフォーム工事費用を介護保険で負担する」という主旨のため、通常の医療費と同様に「支給限度額20万円のうち、1割は自己負担」となり、支給額上限額は18万円です。
自己負担額が1割以上の方は、支給額上限額も変化する点にご注意ください。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は国土交通省が実施している補助金で、申請窓口は国立研究開発法人 建築研究所です。

申請内容は、以下のとおりです。
※2024年時点の申請内容を要約して紹介します。以下に紹介する以外にも、細かな申請条件があります。
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | |
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給付額 | 最大250万円/戸 |
申請条件 | ・インスペクション(現況調査)の実施 ・一定基準を満たす「劣化対策、耐震性・省エネ性・一定面積の確保」が必須条件 ・必須条件に加えて、バリアフリー化も申請可能 ・施工業者がリフォーム履歴、維持保全計画を作成して提出 |
申請方法 | インスペクション ↓ 工事前に、施工業者を通して建築研究所にリフォームの見積書などの必要書類を提出 ↓ 建築研究所が内容確認・審査 ↓ 施工業者が交付決定通知を受け取る ↓ リフォーム工事実施、施工業者に支払い ↓ 施行業者が建築研究所にリフォーム終了を申請 ↓ 建築研究所が申請内容を審査 ↓ 補助金の給付 |
次世代省エネ建材の実証支援事業
「次世代省エネ建材の実証支援事業」は経済産業省が実施している補助金で、申請窓口は一般社団法人 環境イニシアチブです。

申請内容は、以下のとおりです。
※2024年時点の申請内容を要約して紹介します。以下に紹介する以外にも、細かな申請条件があります。
次世代省エネ建材の実証支援事業 | |
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給付額 | 最大300万円/戸 |
申請条件 | 住宅全体を以下のうちいづれかの方法でリフォーム ・外張り断熱に補助金の登録建材を使用 ・内張り断熱に補助金の登録建材を使用 ・すべての開口部(窓・玄関ドア)に補助金の登録建材を使用 |
申請方法 | 工事前に、施工業者を通して環境イニシアチブにリフォームの見積書などの必要書類を提出 ↓ 環境イニシアチブが内容確認・審査 ↓ 施工業者が交付決定通知を受け取る ↓ リフォーム工事実施、施工業者に支払い ※外張り断熱で申請する場合は中間検査がある ↓ 施行業者が環境イニシアチブにリフォーム終了を報告 ↓ 外張り断熱工事を実施した場合は、効果測定 ↓ 環境イニシアチブが申請内容を審査 ↓ 補助金の給付 |
国のトイレリフォーム補助金、助成金を活用する際の注意点
国が実施している高齢者・障害者の方向けのトイレリフォーム補助金・助成金には、以下のような特徴があります。
- 補助金制度に登録している施工業者を通して申請が必要
- リフォーム工事前に申請が必要
- リフォーム工事代金を支払った後に補助金が給付される
また、補助金・助成金制度は予算を決めて実施され、予算上限に達した時点で申請受付が締め切られる点にも注意が必要です。

こちらの記事で、トイレリフォーム以外のリフォーム工事にも活用できる補助金を確認できます。
〈関連ページ〉補助金情報|2023-2024リフォームで利用できる補助金・助成金まとめ
【自治体】高齢者・障害者の方向けのトイレリフォーム補助金・助成金|(例)北海道札幌市


国だけではく、自治体も補助金・助成金制度を実施しています。
例として北海道札幌市が実施している高齢者・障害者の方向けのトイレリフォーム補助金を紹介します。
(例)札幌市住宅エコリフォーム補助制度
北海道札幌市は、省エネ性能向上・バリアフリーリフォームに対する補助金制度を実施しています。
高齢者・障害者の方向けにトイレリフォームをする場合の申請条件などを、ピックアップして紹介します。
※2024年時点で公表されている申請内容を要約して紹介します。以下に紹介する以外にも、細かな申請条件があります。
札幌市住宅エコリフォーム補助制度 | |
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給付額 | 最大2万9千円/ヶ所 |
申請条件 | ・節水トイレに交換・節水トイレを増設 ・和式から洋式へ ・トイレの床面積増加 ・段差解消・床面積増加工事に付随したトイレ本体交換 ・総工事費が30万円以上(税抜) ・札幌市内に営業所がある施工業者に依頼 |
申請方法 | 申請書・施工業者の見積書などの必要書類を札幌市に提出 ↓ 札幌市が受付番号を発行。申請者全員の申請額が予算を超える場合、補助金を交付する申請者を決めるための抽選を実施 ↓ 札幌市が当選者の申請内容を審査 ↓ 申請者が交付決定通知を受け取る ↓ リフォーム工事実施、施工業者に支払い ↓ 申請者が自治体にリフォーム終了を報告 ↓ 自治体が申請内容を審査 ↓ 補助金の給付 |
〈参考〉札幌市公式ホームページ>トップページ右上の検索窓に「札幌市住宅エコリフォーム補助制度」と入力して検索
「札幌市住宅エコリフォーム補助制度」は2024年1月月時点では申請受付が終了していますが、2024年度以降も実施される可能性があります。

自治体のトイレリフォーム補助金・助成金を活用する際の注意点
自治体(都道府県・市町村)は独自に補助金・助成金を実施していて、制度内容は自治体によってさまざまです。
多くの自治体が申請条件として挙げることの多い項目は以下のとおりで、意外と制約が多いので注意が必要です。
自治体の補助金・助成金|よくある申請条件 |
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また、自治体の補助金・助成金は国と比較して予算額が限られているため、「申請受付開始後に短期間で予算上限に達して受付を終了する」というケースがあります。

「補助金・助成金の最新情報を確認して、もれなく活用したい」とご希望の方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
専属チーム体制で、補助金・助成金の申請サポートも含めてリフォームをご依頼いただけます。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
高齢者・障害者の方向けトイレリフォームに所得税の減税制度も活用できる

2023年12月14日に、国土交通省が2024年度以降の税制改正の方針を公表しました。
リフォーム関連の税制改正についても方針が定められており、特に注目度の高い所得税の減税措置についての内容は以下のとりです。
リフォーム関連の所得税減税制度(リフォーム減税) |
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〈参考〉国土交通省「令和6年度税制改正」 ※耐震性能向上、バリアフリー化、省エネ性能向上、三世代同居改修、長期優良住宅化 |
上記の所得税減税制度は、リフォーム工事の内容によって適用条件が違います。
高齢者・障害者の方向けにトイレリフォームを実施する場合には、ご自身が住んでいる住宅に対する50万円以上のリフォーム工事が必要となるほか、以下の条件のうちいずれかに該当する必要があります。
- リフォーム工事をする方が50歳以上で、「要介護or要支援の認定を受けている」or「所得税法上の障害者に該当する」
- 「65歳以上のご家族」or「要介護or要支援の認定を受けているご家族」or「所得税法上の障害者に該当するご家族」と同居している住居をリフォーム
〈参考〉国税庁>トップページ右上の検索窓に「バリアフリー改修工事をした場合」と入力をして検索
上記のような減税制度の該当条件はほかにもあるため、ぜひトイレリフォーム工事を検討し始めた段階で詳細を確認してください。
高齢者・障害者の方向けトイレリフォームを依頼する施工業者の選び方


ここまで紹介してきたとおり、高齢者・障害者の方向けのトイレリフォームで補助金・助成金を申請するためには、施工業者の協力が必要です。
そのため、次にトイレのリフォーム工事を依頼する施工業者の選び方も確認しましょう。
トイレのリフォーム工事を依頼する施工業者の選び方 |
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前述したとおり、施工業者に初めて問い合わせをする段階で「補助金を活用してトイレのリフォーム工事を実施したい」と伝えることをおすすめします。
各種補助金・助成金を申請可能な施工業者をお探しの方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
土屋ホームトピアは各種補助金・助成金を申請可能なリフォーム会社で、全国で68,000件以上のリフォーム実績があります。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
高齢者・障害者の方向けトイレリフォーム補助金・助成金Q&A

最後に、高齢者・障害者の方向けトイレリフォームを検討している方から土屋ホームトピアがよくいただく質問・回答を、まとめて紹介します。
Q.複数の補助金を同時に申請可能?

そのため、複数の補助金活用を検討する際には、はじめに補助金の窓口に問い合わせをする必要があります。
「原則として、財源・リフォーム内容が同じ補助金は同時申請ができない」と考えておくと、判断の目安になります。
Q.同じ家に住んでいる両親が「介護保険法にもとづく住宅改修費の支給」を同時に申請可能?

ただしご両親1人1人について、リフォーム工事が必要な範囲を慎重に審査されることになります。
〈参考〉厚生労働省>トップページ右上の検索窓に「福祉用具・住宅改修に関する法令上の規定について」と入力をして検索>29ページ「一の住宅に複数の被保険者がいる場合の住宅改修の費用」を参照
詳しくは、ケアマネージャーなどの窓口となる専門家に相談しましょう。
こちらの記事で、「介護保険法にもとづく住宅改修費の支給」を活用することの多い「手すりの取り付け」について確認できます。
〈関連ページ〉【リフォーム】介護手すりの取り付けを考えよう
Q.「介護保険法にもとづく住宅改修費の支給」について、工事費用が少額の場合、残った額の支給を将来受けられる?

まとめ
ご高齢のご家族、障害をお持ちのご家族のためにトイレリフォームを検討している方へ、補助金・助成金を活用できる可能性があるリフォーム工事の内容、補助金・助成金の申請内容などを紹介してきました。
トイレリフォームは、工事内容によって高額になるケースがあります。
ぜひ今回紹介した補助金・助成金・減税制度をフル活用して、ご高齢のご家族・障害をお持ちのご家族がこれからも安全&便利に使えるトイレをお得に完成させてください!
老後を見据えた家づくり・住み替えを検討中の方は、こちらの記事で50代〜のマンション購入で後悔しない方法を確認できます。
〈関連ページ〉老後の夫婦二人暮らしに最適な間取りのマンション事例(1LDK〜)|50代〜のマンション購入で後悔しない方法