
「増築で離れ・渡り廊下をつくる場合に、どのようなルールがあるか知りたい」とお考えの方は多くいらっしゃいます。
スムーズにリフォームを進めるには、事前に離れ・渡り廊下を増築する際のポイントを押さえておくことが大切です。
今回は、全国で 74,404 件以上のリフォーム実績がある土屋ホームトピアが、増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームのルールを簡単解説します。
このコラムのポイント |
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この記事を読むと、離れ・渡り廊下の増築リフォームを円滑に進めるためのコツや費用を抑えるヒントを得られるので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームのルールを簡単解説

増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームのルールで、押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 渡り廊下なしで離れを増築できるか
- 渡り廊下があれば離れ・母屋は1棟とみなされるのか
- 離れにトイレなど水回り設備を設置できるか
- 離れ・渡り廊下の建築可能面積|渡り廊下は建ぺい率・容積率に影響するか
- 離れ・渡り廊下の増築時に建築確認申請は必要か
それぞれについて解説します。
渡り廊下なしで離れを増築できるか
渡り廊下なしで離れを増築できるのは、以下の場合です。
- 離れにトイレ・キッチン・バスの水回り設備が揃っていない場合
- 土地を分割もしくは分筆して、分けられた土地にそれぞれ母屋・離れを建てる場合
土地の「分割」とは登記上1つの土地を用途に合わせて分けて使う際の方法、「文筆」とは土地を登記上で複数に分ける方法を意味します。
どちらにも離れを建築できますが、相続時の取り扱い・住宅ローン上の取り扱いなどが違うため、専門家に相談して選択することが大切です。
渡り廊下があれば離れ・母屋はあわせて1棟とみなされるのか
登記上の床面積に含まれる渡り廊下であれば、離れ・母屋があわせて1棟とみなされる可能性があります。
渡り廊下が登記上の床面積に含まれるためには、「渡り廊下が屋根と壁で覆われる」など条件を満たすことが必須です。
加えて、離れ・母屋をあわせて1棟の住宅として、建築基準法などの基準をクリアする必要があります。
離れにトイレなど水回り設備を設置できるか
離れにトイレなど水回り設備を設置できるのは、以下の場合です。
- 渡り廊下が登記上の床面積に算入されており、離れ・母屋があわせて1棟と扱われている場合
- 土地を分割もしくは分筆して、分けられた土地にそれぞれ母屋・離れを建てる場合
ただし、自治体によっては上記の条件に該当しない離れに一部の水回り設備の設置を認めるケースがあるため、お住まい自治体のルールを確認してください。
離れ・渡り廊下の建築可能面積|渡り廊下は建ぺい率・容積率に影響するか
離れ・渡り廊下の建築可能面積は、住宅の現在の建ぺい率・容積率によって異なります。
※「建ぺい率」とは、建物を真上から見た面積が敷地面積に占める割合のことです。「容積率」とは、敷地面積に対する住宅の延べ床面積の割合を指します。
住宅の建ぺい率・容積率は地域ごとに上限が設けられており、現在の母屋と増築予定の離れ・渡り廊下をあわせた床面積が建ぺい率・容積率の上限を超えない範囲で建築可能です。
また、離れの増築では、他にも以下のような制限に注意しましょう。
種類 | 内容 |
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斜線制限 | 隣地や道路との境界線に面する建築物の各部分の高さが制限される |
防火地域・準防火地域内の制限 | 建築物の規模などによって構造が制限される |
※防火地域・準防火地域とは、都市計画法で市街地において火災の危険を防ぐために設定された地域を指します。
離れ・渡り廊下の増築を考え始めた段階で、ご自宅がどのような制限を受けるかチェックしておくと後悔を回避できます。
離れ・渡り廊下の増築時に建築確認申請は必要か
建築確認申請が必要な離れ・渡り廊下の増築は、以下のとおりです。
- 防火地域・準防火地域内での増築
- 防火地域・準防火地域外での10㎡を超える増築
ただし、再建築が認められていない「再建築不可物件」にご自宅が該当しているなど、状況によっては離れ・渡り廊下の増築ができないケースもあります。
増築の確認申請については、こちらの記事で解説しています。
〈関連ページ〉増築の確認申請をわかりやすく解説|確認申請不要・必要の判断、確認申請しないとどうなるかなど
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームをお考えの方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
既存住宅や土地の状況に合った、最適な離れ・渡り廊下をご提案いたします。
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増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォーム費用相場、費用を抑える方法も紹介

ここでは、増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォーム費用相場と費用を抑える方法をご紹介します。
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームの工期についてもお伝えするので、参考にしてください。
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォーム費用相場・工期
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォーム費用相場は、以下のとおりです。
種類 | 費用相場/坪 | |
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離れ | 木造 | 約70万円〜 |
鉄骨 | 約100万円〜 | |
プレハブ | 約50万円〜 | |
渡り廊下 | 木造・屋根や壁あり | 約70万円〜 |
※お客様の間取り、築年数、導入する設備や建築資材、施工地域と性能・断熱・気密など使用素材によって費用は異なります。詳細な費用につきましては、お問い合わせください。
上記の費用に加えて、水回り設備を追加する場合には、水回り設備の購入費用などが発生します。
また、増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームの工期は、離れの構造や規模によっても異なりますが、1〜2ヶ月が目安です。
増築で二世帯住宅にした事例については、こちらの記事でご紹介しています。
〈関連ページ〉増築をして二世帯住宅にリフォームした事例|完全分離などの間取り、費用、補助金など解説
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォーム費用を抑える方法
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォーム費用を抑える方法は、以下のとおりです。
離れ・渡り廊下の増築リフォーム費用を抑える方法 |
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住宅の外観の印象を悪くしないためにも、簡易的な渡り廊下にする場合は、デザイン性にこだわったおしゃれな渡り廊下にしましょう。
増築リフォームのおしゃれな事例について、以下の記事でご紹介しています。
〈関連ページ〉増築リフォームのおしゃれな事例|リビング・子ども部屋など4畳〜6畳を増築、サンルーム増築など費用も紹介
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームの資金計画にお悩みの方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
リフォームに精通したスタッフが、お客様のライフプランに適した資金計画をご提案いたします。
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増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶ場合・結ばない場合のメリット・デメリット

増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶ場合、結ばない場合のメリット・デメリットをご紹介します。
離れ・渡り廊下を増築してから後悔しないためには、デメリットを踏まえて検討することが大切です。
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶメリット・デメリット
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶメリットは、以下のとおりです。
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶメリット |
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続いて、増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶと、以下のようなデメリットがあります。
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ぶデメリット |
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上記のメリット・デメリットを踏まえて、離れ・母屋の移動をスムーズにしたい方や、二世帯住宅などを目的として離れ・母屋を1棟として扱いたい方に、渡り廊下の設置がおすすめです。
二世帯住宅にリフォームする費用・間取りは、こちらの記事でご紹介しています。
〈関連ページ〉実家を二世帯住宅にリフォームする費用・間取りの実例|完全分離・完全共有・一部共有
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ばないメリット・デメリット
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ばないメリットは、以下のとおりです。
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ばないメリット |
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続いて、増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ばない場合には、以下のようなデメリットがあります。
増築した離れ・母屋を渡り廊下で結ばないデメリット |
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離れ・渡り廊下の増築リフォーム費用を抑えたい方や、離れ・母屋の移動が苦にならない方は、渡り廊下のない増築リフォームがおすすめです。
増築で離れ・渡り廊下をつくる際の注意点

増築で離れ・渡り廊下をつくる際の注意点は、以下のとおりです。
- 離れ・渡り廊下どちらも快適性こだわる
- 離れ・渡り廊下・母屋の耐震性のバランスを崩さないプランニングが重要
- 高度な建築技術・提案力を持つ施工業者を選ぶ
離れ・渡り廊下の増築リフォームをスムーズに進めるためにも、注意点をチェックしましょう。
離れ・渡り廊下どちらも快適性こだわる
離れ・渡り廊下の快適性が低いと安心して利用・滞在できないため、以下の性能にこだわってリフォームを進めましょう。
- 断熱性
- 気密性
- 防音性
- 明るさなど
例えば、断熱性の低い離れ・渡り廊下を増築した場合には、外気温の影響を受けやすいため、夏暑く冬は寒い離れ・渡り廊下になります。
加えて、渡り廊下・離れ・母屋の温度差が激しいと、ヒートショックの危険性もあるので注意が必要です。
離れ・渡り廊下・母屋の耐震性のバランスを崩さないプランニングが重要
離れ・渡り廊下を増築する際に、母屋の一部を解体する必要があります。
「解体によって母屋のバランスが崩れる」「母屋・離れ・渡り廊下全体のバランスが悪い」などの問題が起きると、地震で倒壊・損壊などの大きな被害を受ける可能性があるため、住宅全体のバランスを熟慮したプランニングが重要です。
住宅の耐震性などの判断は専門的な知識が必要となるため、施工業者と相談しながらリフォーム内容を決めましょう。
また、渡り廊下を移動中、または離れ滞在中に地震に遭う可能性もあるため、それぞれの耐震性を高めることも必須です。
高度な建築技術・提案力を持つ施工業者を選ぶ
離れ・渡り廊下の快適性・安全性を十分に確保するためにも、高度な建築技術を持つ施工業者を選びましょう。
加えて、提案力に優れた施工業者に依頼すれば、ご家族のライフスタイルや増築の目的に合うプランを提案してもらえます。
離れ・渡り廊下の増築費用のみを重視して施工業者を選ぶと、仕上がりに納得できない場合もあるので注意が必要です。
リフォーム会社の探し方については、こちらの動画でも解説しています。
増築で離れ・渡り廊下をつくるリフォームをお考えの方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください。
お客さまのライフスタイルや利用目的を踏まえて、最適なプランをご提案いたします。
[qacontact]
まとめ
離れ・渡り廊下の増築リフォームをする場合、渡り廊下を床面積に含めるか・土地を分けるかによって、離れにトイレや浴室などの水回り設備を設置できるかが決まります。
安全性や快適性が高い離れ・渡り廊下を増築するためにも、技術力に優れた施工業者を選びましょう。
今回紹介した内容を、離れ・渡り廊下の増築リフォームの参考としていただけると幸いです。