
古民家の魅力にひかれ、購入できる物件をお探しの方が多いと思います。
でも、古民家と現代の住宅はまったく違うため、「購入する前に注意点があるなら知りたい」とお考えではないでしょうか。

古民家物件は手が届きやすい価格で売買されるのが一般的ですが、快適な住宅として再生させるための道のりが、険しいケースもあります。

そこで今回は、数多くの古民家リフォーム実績を持つ土屋ホームトピアが、古民家物件の購入前に必ずチェックしていただきたい注意点リストを紹介します。
建物・土地・周辺環境から費用まで、古民家物件購入で後悔しない方法が丸ごとわかるので、ぜひ最後までごらんください!
目次
古民家の物件選びで後悔しない!購入前の注意点リスト|建物・土地・周辺環境

はじめに、古民家物件を購入する前に必ずチェックしていただきたい主な注意点リストを、以下3項目に分けて紹介します。
- 建物|現状をどこまで改善できるかチェック
- 土地|現状と管理の手間、建築制限をチェック
- 周辺環境・地域のルール|ご自身・ご家族との相性をチェック
それぞれ一覧表で紹介するので、参考にしていただけると幸いです!
建物|現状をどこまで改善できるかチェック
古民家には明確な定義がありませんが、「古民家」という名称で売買されている物件は、築50年以上が一般的です。
建物が多岐にわたって劣化している可能性が高いため、一覧表を参考にして、「現状」と「どこまで改善できるか」をチェックしてください。
建物の注意点 | 内容 |
---|---|
基礎の状態 | ・シロアリ被害による損傷 ・水の侵入などによる損傷 ・ヒビ・割れ・腐食などの状態 など |
断熱性能 | ・断熱材は入っているか ・断熱材はこれからも使える状態か ・断熱材を入れるために、壁増設・天井増設などが必要な場所と数 など |
耐震性能 | ・どの程度の耐震性があるか ・現状を生かした耐震補強は可能か など |
柱・梁 | 柱・梁をいかしたデザインを希望する場合、腐食はないか など |
内装の建材 | 古民家特有の建材(欄間など)の活用を希望する場合、使えるもの、使えないものの選別 など |
屋根 | どの程度傷んでいて、リフォーム規模はどの程度になるか など |
外壁 | |
間取り変更 | ・間取り変更は必要か ・玄関土間が広い古民家の場合、土間をどのようにリフォームするか など |
上下水道 | ・上下水道の配管はこれからも使える状態か ・上下水道の配管口径は適切か ・汲み取りの場合、水洗化をするか ・公共上下水道が無い地域の場合、浄化槽を設置するか など |
住宅・倉庫などの建物すべてが登記されているか | ・登記されていない場合、登記の手続きは必要か ・登記されていない場合、違反建築ではないか (違法建築の場合は是正命令を受ける可能性、住宅ローンを利用できない可能性などに注意が必要) など |
上記のリストの中には目視で判断できる項目もありますが、ほとんどが専門的な調査・知識が必要な項目です。
そのため、先にリフォームを依頼する施工業者を決めて、専門的な調査のうえで古民家物件購入を最終判断するのがおすすめです。
施工業者の決め方については、のちほど「古民家の物件選びは、施工業者・不動産業者をフル活用するのがおすすめ」で紹介します。
土地|現状と管理の手間、建築制限をチェック

古民家が建つ土地は、以下2つの項目に分けて状況を整理しましょう。
- 土地の現状と管理の手間
- 土地に付随する建築制限など
それぞれの注意点リストを、一覧表で紹介します。
現状と管理の手間 | |
---|---|
注意点 | 内容 |
隣地との境界に杭はあるか | ・杭がない場合、境界がわかる図面はあるか ・杭・図面がない場合、境界はどこか ・杭・図面がない場合、隣地所有者とトラブルはないか |
隣地との境界線に塀や柵はあるか | ・ある場合、境界線は正しいか ・ある場合、塀や柵の交換・修繕が必要か ・ない場合、新設が必要か |
残留物 | 前所有者がモノをすべて撤去してくれるのか確認 |
木・石など大きな自然物 | そのままにするか、移動や撤去が必要か |
井戸、池などの穴 | ・穴がある場合の現状 ・安全策は必要か |
崖・擁壁 | ・家との距離によっては、擁壁は必要か ・擁壁がある場合、そのまま使えるか交換・修繕が必要か |
雑草 | ・年間を通して管理できる規模か ・雑草が生えないよう、対策が必要か |
土地に付随する建築制限など | |
注意点リスト | 内容 |
市街化調整区域 | ・人が住むために発展させることを制限する区域なので、建て替え・増築ができない可能性がある ・カフェなどの事業もできない可能性がある ・売却しづらい |
農地付き古民家 | 購入のために農業委員会の許可が必要 |
飛び地 | 離れた場所にあるいくつかの土地が、1つの土地とみなされているケースがある |
土地の状況については、不動産業者や自治体に相談しながら疑問を解決し、必要な手続き等を把握するのがおすすめです。
古民家物件の購入前に建物・土地に問題がないかを調べるためには、施工業者・不動産業者の協力が不可欠です。
ぜひ信頼できる業者に物件探しや施工を依頼し、後悔のない物件選びをしてください!
「古民家を購入し、リフォームして快適なマイホームとして再生させたい」とご希望の方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください!
土屋ホームトピアは住生活を総合的にサポートする土屋グループの一員で、古民家の物件探しからリフォームまで、ワンストップで対応可能です!
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
周辺環境・地域のルール|ご自身・ご家族との相性をチェック

古民家の購入を検討する際には、土地・建物の現状確認とともに、「周辺環境」や「地域のルール」も把握するのがおすすめです。
古民家に住み始めてから「地域になじめない」といった後悔が生まれないよう、注意点リストを確認しましょう!
周辺環境・地域のルールの注意点 | 内容 |
---|---|
ゴミ出しルール | 地域によってまったく違い、ゴミ袋に名前を書く必要がある地域もあります。 |
自治会の範囲 | 家と家との距離が離れている場合には、どの範囲まで挨拶が必要か・地域清掃などで関わることになるか |
自治会の活動・費用 | ・年間を通して近隣の方とどの程度関わりがあるか ・年間行事 ・自治会費、行事参加費などの費用はどの程度必要か |
隣地の状況 | 隣地が空き家の場合、雑草・虫などが購入地にも侵入してくる |
小学〜高校までの教育環境 | ・学校までの距離 ・通学路に危険な場所はないか ・近隣に同年代の子供がいるか |
医療環境 | ・最寄りの病院までの距離 ・持病がある場合は、近隣に必要な医療体制があるか |
子育て支援 | 自治体によって支援内容が違う |
公共交通機関・最寄り駅へのアクセス | 利用できる公共交通機関の種類 |
音・匂い | ・近隣に養鶏場などがある場合は音・匂いの影響がある(ネズミや虫の影響もある) |
上記のような注意点は、実際に周辺を歩いて確認するのがおすすめです。
また地域のコミュニティに溶け込めるかが不安な場合は、自治体の移住促進化や地域活性化プロジェクトを手掛ける団体などに相談をし、地域の方とつないでもらいましょう。
古民家の物件選びは、施工業者・不動産業者をフル活用するのがおすすめ

古民家を購入する前にチェックするべき注意点リストを、建物・土地・周辺環境と地域ルールに分けて紹介してきました。
古民家の立地や周辺環境によっては、確認しておくべき点がさらに増えることもあります。
そのため、ぜひリフォームを依頼する施工業者を先に決めて、プロの手を借りながら状況を確認するのがおすすめです。

- 現状を正しく把握し、残す部分・補強or修繕or交換が必要な部分を見極める知識が必要
- 「現代とは違う基準・技術で建築された古民家」と「現代の建材」を、うまく適合させる技術力が必要
- 古民家の意匠を損なわず、ご家族が希望するデザインを実現するプラン提案力が必要 など
ぜひ複数の施工業者に問い合わせをして、信頼できる施工業者を選んでください!
古民家リフォームを依頼できる施工業者をお探しの方は、土屋ホームトピアにお問い合わせください!
土屋ホームトピアは、以下のような特徴を持つリフォーム会社です。
- 古民家リフォームの施工実績が豊富
- リフォーム前に無料で耐震診断・建物診断を実施
- 寒さが厳しい北海道仕様の断熱施工を全国で提供
- 独自開発の耐震金物を活用した耐震改修工法を実施
- リフォーム1軒ごとに専属チーム体制で対応 など
物件探しの段階からサポートをご依頼いただけますので、まずは物件やリフォーム内容などを、お気軽にご相談ください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
もっと良い古民家があったと後悔しない!古民家物件の探し方7パターン

次に、古民家物件探しで後悔しないために、物件の探し方もまとめました。
7パターンの方法を組み合わせることで、新しい情報を見つけられます♪
古民家物件の探し方 | 特徴 |
---|---|
地域密着型の大手不動産業者に依頼 | 地域の地主と古くから付き合いがある |
インターネットの大手不動産情報サイトを利用 | ・全国の情報を確認できる ・掲載件数が多い |
・古民家専門の不動産業者・不動産情報サイトを利用 ・古民家マッチングサイトを利用 |
古民家に特化した情報を確認できる |
空き家バンクを利用 | 不動産情報サイトには掲載されない物件もある |
自治体の空き家バンク担当者に問い合わせ | 空き家バンクに掲載される前の情報、所有者が空き家バンク登録を迷っている段階の情報も得られる |
『ジモティー』を利用 | 個人売買の情報が掲載されていることがある |
近隣住民の方に聞いてみる | 地元の方と交流をしたうえで、可能であれば聞いてみる |
広く情報収集をして、条件に合う物件を見つけていただけると幸いです!
古民家にかかる費用で後悔しない!購入費用・リフォーム費用の目安|リフォーム事例も紹介

次に、古民家の購入・リフォームにかかる費用も一緒に確認しましょう。
古民家の購入にかかる費用の内訳
古民家の購入にかかる主な費用は、以下のとおりです。
古民家の購入にかかる費用 |
---|
|
上記のほかに、購入後は固定資産税を毎年支払うことになります。
古民家のリフォーム費用|事例から工事内容と費用を紹介
古民家のリフォーム費用は、1件ごとに違います。
明確に「◯円」と言うことはできませんが、フルリフォーム・リノベーションの場合は、新築同様の費用になることが想定できます。

例として、土屋ホームトピアが手掛けた古民家リフォーム事例を紹介します。
こちらは築60年の古民家をフルリフォームした事例で、費用は2,200万円でした。
既存の組子建具などを再利用し、古民家の趣を残しながら、ご家族が快適に暮らせる住宅に生まれ変わりました!

〈関連ページ〉思いを継ぐ~思いを託す
こちらの記事で、200万円からの古民家リフォーム事例を紹介しています。
〈関連ページ〉古民家リノベーションの費用事例(200万円台〜)|補助金活用、メリット・デメリットも解説
また、土屋ホームトピアには、古民家リフォームの参考になる事例がたくさんあります。ぜひごらんください!
〈施工事例〉
古民家の購入・リフォームに活用できる補助金がある!購入前から準備をしよう

古民家の購入・リフォーム時には、補助金を活用できる可能性があります。
高額の費用が必要になる可能性があるからこそ、補助金の活用をぜひ検討してください。
補助金名称 | 内容 (補助金額) |
---|---|
子育てエコホーム支援事業 | 主に子育て世帯のリフォーム (最大45万円) |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 高性能建材を使用したリフォーム (最大120万円) |
次世代省エネ建材の実証支援事業 | 高性能建材を使用したリフォーム (最大400万円) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 耐震等、既存住宅の長寿命化が実現できるリフォーム (最大200万円) |
介護・バリアフリーリフォーム補助金 | 介護が必要な方・介護をする方の暮らしやすさを考慮したリフォーム (最大18万円) |
県・市町村が独自に実施している補助金 | 耐震診断・耐震改修など、自治体ごとにさまざまな補助金制度を実施 |
移住者を支援する補助金 | 自治体によって内容が違う ・住宅購入・リフォーム補助 ・居住地を下見するための交通費補助 など |
各補助金は受付開始時期・受付終了時期が決まっています。
また決まった施工業者を通して申請が必要な補助金があるため、古民家の購入を検討し始めた時点から補助金活用を検討するのがおすすめです。
リフォームを依頼する施工業者との初回打ち合わせの時点で、「補助金を使いたい」と伝えましょう。
土屋ホームトピアは、各種補助金の申請サポートをご依頼いただけるリフォーム会社です。
補助金申請は早い段階からの準備が必要なため、お問い合わせ時にご希望をお知らせください♪
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
古民家に住まなくなっても後悔しない!古民家の活用方法を紹介

最後に、「古民家に住んでみて合わないと感じるかもしれない」と不安をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
古民家には、さまざまな活用方法があります。
- 建物を残してビジネスに活用・ご家族が活用
- 建物を取り壊して土地を活用
- 建物・土地ともに売却
上記活用方法の具体例は、こちらの記事で紹介しています。
〈関連ページ〉空き家活用の成功事例|ユニークな事例(田舎の空き家活用プロジェクトなど)、補助金も紹介

まとめ
古民家を購入した後に後悔しないための、注意点リストを紹介してきました。
古民家は、古いゆえの魅力と危険性をあわせ持っている物件です。
また、状態が悪い古民家の住宅性能を現代の基準まで高めるためには、新築同様のリフォーム費用が必要となります。
今回紹介した情報を参考にして、理想の古民家物件に出会い、希望のリフォームを実現していただけると幸いです!