
築30年ほどの戸建て住宅は、現在の住宅とは断熱性能が違います。
寒さ・結露などを解消する目的のリフォームを検討していて、「断熱性能をあげるといくらかかるの?」と費用面が気になっている方が多いのではないでしょうか。
断熱リフォームは予算に応じてプランを調整可能ですが、リフォーム内容によっては費用が高額になる可能性があります。
そこで今回は全国で北海道仕様の断熱リフォームを実施している土屋ホームトピアが、築30年ほどの戸建て住宅の断熱リフォームについて、以下の項目をわかりやすく解説します。
このコラムのポイント |
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冬の寒さ、結露などに悩まされない快適な生活を実現するために、ぜひ最後までご覧ください!
目次
築20〜30年以上の戸建住宅の断熱性能をあげるといくらかかるのか|断熱リフォーム費用の事例
はじめに、築20〜30年以上の戸建て住宅の断熱性能をあげるといくらかかるのか、費用事例を紹介します。
※ご紹介するリフォーム費用は、お引き渡し当時の価格です。 同じ価格でのリフォームを保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。
費用300万円、築26年
こちらは、築26年の戸建て住宅に屋根断熱を施工したリフォーム事例です。
カビが発生しやすかった和室上部の屋根に断熱施工をし、天井を解体して吹上天井としました。
一部間取り変更・内装改修工事などもあわせて実施し、費用は300万円でした。

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こちらの記事で、猫と暮らす家のアイデアを紹介しています。
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費用900万円、築22年
こちらは、24時間熱交換システムの設置不備により、寒さを感じやすかった築22年の戸建て住宅です。
既存の24時間熱交換システムを交換せずに熱循環経路を改善&インナーサッシ設置などで断熱性能を向上させ、全館暖房と同様の機能を持つ住宅となりました!
内装改修工事などもあわせて実施し、費用は900万円でした。

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リフォーム後のUa値は、0.38です!
※Ua値とは「壁・床などからの熱の逃げやすさ」をあらわす数値で、数値が小さいほど断熱性能が高いことを表します。
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費用1,200万円、築33年
次に、築33年の戸建て住宅の断熱性能を、徹底的に向上させたリフォーム事例です。
以下の断熱リフォームと内装改修工事などをあわせて実施し、費用は1,200万円でした。
- 外断熱
- 基礎断熱
- 屋根断熱
- すべての窓を断熱性能が高いものに交換
- 高断熱玄関ドアに交換

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寒い・狭いを解消するために、断熱リフォームのほかに一部増築・内装改修工事などもあわせて実施しています。
ユニットバス部分を増築したことで、定年退職後にご夫婦がゆとりをもって暮らせる間取りとなりました。
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老後の夫婦二人暮らしを見据えたリフォーム事例を、こちらの記事で紹介しています。
〈関連ページ〉老後の夫婦二人暮らしに最適な間取りのマンション事例(1LDK〜)|50代〜のマンション購入で後悔しない方法
費用1,720万円、築50年
こちらは築50年の戸建て住宅で、断熱性能・省エネ性能向上のために、窓交換・減築工事などを実施したリフォーム事例です。
内装・外装改修、基礎補強工事などもあわせて実施し、費用は1,720万円でした。

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2世帯仕様の住宅を減築し、1人暮らしが快適な間取り&ご家族が集える間取りとなりました♪
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ご実家のリフォームについては、こちらの記事で費用などを紹介しています。
〈関連ページ〉実家を二世帯住宅にリフォームする費用・間取りの実例|完全分離・完全共有・一部共有
費用2,570万円、築33年
こちらは、築33年の戸建て住宅に、外張断熱・断熱性能の高い窓交換工事などを実施し、断熱性能を向上させたリフォーム事例です。
減築・間取り変更・内装改修工事などもあわせて実施し、費用は2,570万円でした。

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愛着のあるご実家の面影を大切にしながら、子育てがしやすい広さ・間取りのマイホームとなりました。
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土屋ホームトピアには、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。ぜひご覧ください!
〈施工事例〉
「築30年戸建住宅の断熱性能をあげるといくらかかる?」と疑問をお持ちの方へ、リフォーム費用・施工内容を紹介してきました。
断熱リフォームは、戸建住宅の現状・予算・ご家族の希望にあわせて、さまざまなバリエーションのプランを組み立て可能です。
紹介した事例を、寒さや結露に悩まされないマイホーム実現の参考にしていただけると幸いです。
土屋ホームトピアは、高い断熱性能が必須の北海道で誕生したリフォーム会社です。
全国で北海道仕様の断熱リフォームを実施しておりますので、ご自宅の寒さなどにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
築30年戸建ての断熱性能をあげるためにリフォームを検討するべき4つの部位

次に、断熱リフォームの内容を確認しましょう。
断熱リフォームとは、主に以下4つの部位に関わるリフォームです。
- 窓
- 外壁
- 床
- 屋根・天井
各部位のリフォーム内容を紹介します。
窓
窓の断熱性能をあげるリフォーム内容は、以下のとおりです。
- 断熱性能の高いサッシ・ガラスに交換
- 内窓設置 など
窓は室内の空気が逃げる&屋外の温度を室内に伝える部位なので、上記のような断熱リフォームによって、室内の寒さ・結露を大きく改善できます!
窓のリフォームは、住宅の現状・予算に合わせて適切なプランを組み立てる必要があります。こちらの記事で詳細をご確認ください。
〈関連ページ〉窓の結露・防寒対策|100均でも買える結露防止グッズから二重窓等の本格的対策まで解説
外壁

外壁の断熱性能をあげるリフォーム内容は、以下のとおりです。
- 断熱性能の高い外壁に交換(既存の外壁をいかす工法もある)
- 外壁の内側にある断熱材の交換
- 外壁の内側にある断熱材の欠損部分を埋める など
断熱材の状態は専門的な検査をすることで確認できるため、寒さ・結露がひどい場合には、建物診断の実施をおすすめします。
土屋ホームトピアは、無料の建物診断・耐震診断を実施したうえでリフォームプランを作成します。
ご自宅の住宅性能・耐震性能に不安をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
床
床の断熱性能をあげるリフォームは、床下の断熱材の交換・欠損部分を埋めるといった内容になるのが一般的です。
屋根・天井

屋根・天井の断熱性能をあげるリフォーム内容は、以下のとおりです。
- 断熱性能の高い屋根材に交換
- 屋根の内側・天井裏の断熱材の交換・欠損部分を埋める など
屋根・天井裏の状態についても、専門的な検査で現状を把握するのがおすすめです。
断熱性能をあげる効果とは
紹介してきた4つの部位の断熱性能をあげると、主に以下のような効果を得られます。
断熱性能をあげる主な効果 |
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断熱性能が正しく発揮されていない住宅は、ヒートショック※なども心配ですよね。
※室内の温度差(例:LDKと脱衣室の温度差が激しいなど)を原因とした体へのダメージのことで、失神・心筋梗塞などを発症する可能性があります。
断熱リフォーム効果を最大限得るために、ぜひ「現状を正しく把握」「適切なプラン作成」「高い技術で施工」などの要素が揃っている、信頼できる施工業者にリフォームを依頼してください。
断熱リフォームの費用負担を軽減できる補助金・減税制度|築20〜50年の古い家でもOK

築20〜30年以上の戸建て住宅のリフォーム費用・断熱リフォームの部位を確認して、費用負担が大きいことに不安を感じている方が多いと思います。
断熱リフォームの費用負担は以下の方法で軽減できるため、一緒に確認しましょう。
- 補助金を活用
- 減税制度を活用
- リフォーム費用を抑えるアイデアを採用
補助金
国・自治体が、断熱リフォームの費用に活用できる補助金制度を実施しています。
主な補助金 | |
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国 | 既存住宅における断熱リフォーム支援事業次世代省エネ建材の実証支援事業長期優良住宅化リフォーム推進事業 など |
自治体 | 県・市町村が独自に実施している |
国が実施している補助金について、こちらの記事で補助額、申請条件などを紹介しています。
〈関連ページ〉補助金情報|2023-2024リフォームで利用できる補助金・助成金まとめ

また、多くの補助金は施工業者を通して申請が必要なため、リフォーム業者に初めて問い合わせをする段階で「補助金を活用できるか」「申請サポートを依頼できるか」を確認しましょう。
土屋ホームトピアは、各種補助金の活用が可能なリフォーム会社です。
補助金の申請サポートもご依頼いただけますので、お気軽にご相談ください。
※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心ください。
※全国各地に拠点がございます。
減税制度
減税制度は、制度に該当する方が期限内に正しく申請することで、必ず活用できます。
主な減税制度 | 問い合わせ先 |
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所得税の控除(リフォーム促進税制) | お住まいの地域を管轄している税務署 |
贈与税の非課税措置 | |
固定資産の優遇措置 | 市町村 |
登録免許税の優遇措置 | 都道府県 |
不動産取得税の優遇措置 |
減税制度にも、申請期限・申請条件があります。そのため、活用できる制度などを、早い段階で確認しましょう。

リフォーム費用を抑えるアイデア
補助金・減税制度でリフォーム費用の負担を軽減するほか、以下のようなアイデアをリフォームプランに取り入れることで、無駄な出費を抑えられる可能性があります。
アイデア | 内容 |
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費用を抑えられる工法・施工内容を選ぶ | ・工期が短い工法・施工内容 ・既存設備などをいかす工法(例:窓の断熱リフォームならカバー工法など) |
施工面積を絞る | 「LDKのみ」「1階のみ」など |
優先順位を決める | 断熱リフォームにほかの施工も合わせる場合、予算に応じて優先度を決める |
複数社に見積もり作成を依頼 | 施工内容・サービス内容・アフターフォローと、費用のバランスが良い施工業者を選ぶ |
住宅の現状と予算に応じて、施工業者に最適なリフォームプランを相談してください!
築30年戸建ての断熱リフォーム注意点

最後に、築20年〜30年以上の戸建て住宅をリフォームする際の注意点も紹介します。
- 「リフォーム、建て替えどちらがいいのか」迷う場合の判断基準
- 「気密性能」「換気性能」「遮熱性能」とのバランスが重要
「リフォーム、建て替えどちらがいいのか」迷う場合の判断基準
断熱リフォームを含む大規模なリフォームの費用は高額になるのが一般的なので、リフォーム費用が新築費用よりも高額になる場合は、新築を選ぶのがおすすめです。

ただし「古民家リフォーム」のように、「建築当時の意匠を大切にした、住宅に合わせた暮らし」をご希望の場合には、新築同様の費用をかけてリフォームを実施するという選択肢もあります。
古民家リフォームの費用・事例は、こちらの記事でご確認ください。
〈関連ページ〉古民家リノベーションの費用事例(200万円台〜)|補助金活用、メリット・デメリットも解説
「気密性能」「換気性能」「遮熱性能」とのバランスが重要
今回は断熱性能に注目してリフォーム費用等を紹介してきましたが、実は、断熱性能と以下3つの性能のバランスを整えてはじめて、住宅の快適性は向上します。
- 気密性能:室内の空気を外に逃さないための性能
- 換気性能:外気を取り込み、適切に室内を循環させて外に排出する性能
- 遮熱性能:日射熱を遮る性能
断熱性能をあげるリフォームをする場合には、施工業者にぜひ上記3つの性能とのバランスを整えることも相談してください。
こちらの動画でも、住宅性能について詳しく解説しています。
まとめ
築30年ほどの戸建て住宅の寒さ・結露などに悩んでいる方へ、断熱リフォームの費用事例、リフォーム内容などを紹介してきました。
断熱リフォームは予算に応じて費用を調整可能ですが、一般的にはほかの工事もあわせて実施するため、高額になるケースがあります。
今回紹介した情報を参考に、補助金・減税制度などの活用も検討しながら、リフォームプランを組み立てていただけると幸いです!